東京高等裁判所 昭和35年(ネ)2271号 判決
静岡県庵原郡田比町田比三九八番地の一
控訴人
株式会社久保田材木店
右代表者代表取締役
久保田隆夫
静岡県清水市大和町一番地
被控訴人
清水税務署長
笠原義男
右指定代理人
館忠彦
同
本橋孝雄
同
天池武史
同
青木恒雄
右当事者間の昭和三五年(ネ)第二、二七一号源泉徴収所得税額決定取消請求事件につき、当裁判所はつぎのとおり判決する。
主文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。
事実
控訴人代表者は、原判決を取り消す、被控訴人が控訴人の昭和三一事業年度(同年一月一日から同年一二月三一日に至る)分について昭和三二年七月三一日付を以て為した認定賞与に対する源泉徴収所得税本税八、七〇〇円同加算税二〇円とする決定(ただし、右本税は同年一一月一三日付で八、〇六四円と訂正せられた)に対する控訴人の再調査請求を棄却する旨の被控訴人の昭和三三年三月三日付決定は無効であることを確認する、訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする、との判決を求め、被控訴代理人は、控訴棄却の判決を求めた。
当時者双方の事実上の陳述ならびに証拠関係は、つぎの点を除き、原判決の事実摘示と同一であるから、ここにこれを引用する。ただし、原判決の事実摘示中、第二の三に却下とあるのは棄却の誤りであり、また同じく第四の一に原告主張の利息相当額とあるのは被告主張の利息相当額の誤りであることが明らかであるから、それぞれ訂正する。
控訴人は、原審で提出した甲号各証のうち甲第二二号証を除くその余の甲号各証を写を以て提出し、被控訴人は、その原本の存在ならび成立をすべて認めると述べた。
理由
当裁判所は、さらに審究した結果、原判決の理由に説明するところと同一の理由により、控訴人の本訴請求は失当であるからこれらを棄却すべきものであると判断したので、ここに右理由の説明を引用する。
よつて、本件控訴は理由がないからこれを棄却すべく、控訴費用の負担につき民事訴訟法第九五条第八九条に則り、主文のとおり判決する。
(裁判長判事 薄根正男 判事 村木達夫 判事 元岡道雄)